ポスト喪男の杞憂

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「幅員」の「員」ってよォ~どういう意味なんだ?アァン?

今朝車の運転をしていて看板に書いてあった「幅員」という文字が気になった。いつもは特に気にすることはなかったが、お盆中の仕事のダルさによってか、どうでもいいハズの「幅員」が気になってしまった。「幅」は分かるけど「員」ってなんとなく不自然な感じがしてこない?人員、会社員、議員…なんとなく数量を表す漢字っぽいけど、漢字同士を組み合わせると幅の数量となってしまってしっくりこない。どちらかというと長さだと僕は思う。

 

気になる気持ちが段々と大きくなって今日はお盆休みの電話番のみで午前中あまりに暇すぎて何となく調べた。とは言っても職場なので情報源はほぼインターネットであるから、情報の信憑性については保証しかねる。ただまぁなんとなく自分の中で納得したところはあるから小学生の自由研究を眺めるみたいなテンションで読んでくれれば嬉しい。

 

「員」という字には「人の数。また、一定のわくの中にはいる人。 まるい物。転じて、個体をなす物を数える単位。 まわり。幅の広さ。 まる。まるい」という意味があるわけだけれど、成り立ち的には部首である「口」と「鼎」の省略形である「貝」が組み合わさって出来た漢字であるそうだ。

 

「口」を解説するとコレは勿論クチの象形文字で、そこから派生して単純に形が似ている「穴や丸」という意味と基本的に人間にはクチは1つしかないので「モノを数える単位」としての意味ができた。前者については「入り口」で後者については「人口」という例えを出せば分かりやすいと思う。あとはまぁ「クチで説得する」ことを「口説く」と書くように、道具というか手段みたいな意味もある。

 

次に「鼎(カナエ)」という字だが、これは三本足で耳(取っ手)がある土器・青銅器の象形文字で、元々は調理器具や容れ物であった実用的なものが祭事などに使われるようになり、そこから精巧に作られたものは権力の象徴となったようだ。意味としては「容れ物、枠、三、権力の象徴」で、「三」は三本足であることから三人が向かい合ってすわることを「鼎座」というようなところなどで残っている。あとはまぁ「権力の象徴」という意味から「鼎の軽重を問う」という成句もあるようだけれど、まぁほとんどの人は使わないし知らないと思う。基本的には容れ物や枠のような意味で漢字に組み込まれることが多いようだ。

 

それで、この「鼎」という字の省略形が「貝」となっている。もちろん「貝」は生物とか貝殻的な意味もあって、その場合は古代に貴重な貝が貨幣の代わりの役割を果たしたことから「財」的な意味もある。財にも「貝」という字が使われているね。ややこしい話だけど、今回の「員」の中の「貝」は枠や容れ物を表す鼎という字の省略形ということらしい。

 

つまり「員」というのは「丸い・モノを数える単位(数量)」的な意味の「口」という字と「容れ物・枠」的な意味の「鼎」という字が組み合わさって出来た漢字であるから、最初に書いたような「人の数。また、一定のわくの中にはいる人。 まるい物。転じて、個体をなす物を数える単位。 まわり。幅の広さ。 まる。まるい」という意味は適切であるようだ。

 

僕の考えでは「幅の広さ」という意味はおそらくだが、「ある一定の枠に収められた幅の広さ」を言うのだろう。イメージとしては丸い口の鼎をちょうど上から見下ろして、口の広さを幅の広さと捉えたのではないかと思う。

 

上記のことから、僕は道路・橋・船などの「枠」があるものの幅を表すのに「幅員」という言葉を用いるのは適切であるのかと職場で膝を打ったのだった。